9.NPO法人打楽器コンサートグループ・あしあと

○活動団体概要

「子供たちにもっと生の音楽を」をモットーに参加型コンサートを開催している団体

○テーマ

こころに響く打楽器作っちゃお♪

○実施内容

 様々な環境下に置かれている子供たち、その1番近い存在の母親、保護者、保育者を対象に、オリジナル打楽器を作り、その楽器と共に生の本格打楽器を楽しむ体験型コンサートを実施。見る、聴く、触る、作る五感に刺激し、子供の成長過程を一緒に音楽アートで楽しむ日となるよう企画した。子供たちが創作する楽器の飾りつけの色とりどり、数百種類のパーツ飾りつけを障がい者、高齢者が作成し、材料はガチャガチャなどリサイクル品を加工し、それらを用い世界に一つだけのオリジナル楽器を作成した。プログラムは子ども達に親しみのある曲を演奏し、オリジナル製作打楽器とのコラボレーションも行い、プロが使っている本格打楽器を触れてみる機会もあり、本物の楽器の迫力を気軽に体験する機会となった。貴団体、当基金については、アンケートやチラシ(約10000枚)などの配布物にクレジットやQRコードの記載、当基金の説明記載を行った。

○事業の効果

コロナ禍に巻きこまれた数年の中でようやく開催されたイベントは、参加者にとって久々に味わう喜び、癒し、潤いの時間を提供となった。地域子育て支援拠点や未就学が集う福祉施設では、子育てに悩み、家に閉じこもりきりで救いを求める母親にとっては同じ悩みを抱える仲間同士の会話や情報提供はどんな状況下でも必須であることを認識できた。また母子生活支援施設や、里親の会親子同志のサークル、視覚障がい児家族のサークルなども、このイベントをきっかけに問題点についての解決策の話し合いなどリアルな声でふれあい、同じ時間に同じ感動を味わうことで仲間意識も増え、これをきっかけに今後も交流を深めることができる。その他児童養護施設や障がい児の通う放課後等デイサービス、そして高齢者にいたっても、社会的弱者の立場の方たちにとって、気軽に参加でき平等に与えられる本物の音楽芸術は心を動かす場となり、この時代に必要だと実感できた。今回音楽家にとっても社会にとっての貢献的活動が実施できたことはこれからの活動に勇気となる。また、地域の繋がりに貢献する当団体の活動はNPO法人のモデルケースになり得、協力者の増加も望める。これを機に地域における需要と供給がマッチし、お互いが助け合い、楽しい時間を共有したいという人の心の力が、時代を動かし、ますますの人と人との繋がりを深めていく、そういった第一歩のイベントになりえた。