2.グリーフケア資格取得の意義

グリーフケア士とは、
人生の様々な節目において経験する<ひと・もの・こと>の深い喪失に際して、

  • 1.丁寧に想い起こし、感謝し、決別を十分嘆くための特別な場を整える(文化・伝統・宗教資源)
  • 2.グリーフを大切に憶え続ける心の準備を促す(ケア資源)
  • 3.グリーフを経験した自分を見守ってくれるコミュニティーの再構築を目指す(地域資源)

ために、
ライフサイクルの中で起こるグリーフの諸相を理解し、儀礼と傾聴を通して、ケアを実現する専門職です。

<グリーフケア士の専門性>

  • 1.ライフサイクルの節目におけるグリーフの諸相を深く理解し、業績主義・自我主義優位の現代社会において潜在化してしまっている、文化的・伝統的・宗教的儀礼を熟知し、適切に実施できる。
  • 2.グリーフの現場に直接招かれる専門職として、自分の感性を十分に活用しながら、対象者と誠実に向き合うことができる。
  • 3.大きなグリーフによって不調をきたしている方を、医療・福祉等の対人援助諸専門職と連携して支えることができる。
  • 4.地域資源と積極的に関係を築き、皆がグリーフを憶えて生きることができる共感的な社会の建設の推進者となることができる。
  • 5.大規模な事件、事故、災害における心のFirst Aidの担い手となることができる。

グリーフケア士資格制度

グリーフケア資格は、グリーフケア士及び上級グリーフケア士から成ります。
ベースの資格となるグリーフケア士資格を取得することで、1)グリーフケアの基礎知識を持ち、2)グリーフを抱える人と向き合い、3)必要に応じで高度なケアができる専門職に橋渡しができる能力を備えることができます。
● 上位資格である上級グリーフケア士資格を取得することで、4)グリーフケアの実践力がつき、5)現場におけるグリ-フケアのファシリテート(サポート、手助け)ができる能力を身に付けることができます。

本資格制度は、上智大学グリーフケア研究所の監修を受けております。
グリーフケア士資格、上級グリーフケア士資格の両方を取得し、さらに高度なグリーフケアの能力を獲得したい方には、同研究所のグリーフケア人材養成講座の受講が推奨されます。この資格取得により、グリーフケアのマネジメント(指導・育成・管理)能力を会得することができます。

正しいグリーフケアの知識や実践力を身に付け、段階を踏んで能力を高めていくことが可能であり、
グリーフケアが必要なさまざまな現場で、資格取得により培われた能力を発揮していただけます。

[資格監修]上智大学グリーフケア研究所

グリーフケアの必要性の高まりを受けて、2009年4月に日本で初めてグリーフケアを専門とした教育機関として設立。2010年4月からは上智大学に移管され、グリーフケアにかかる研究とグリーフケア、スピリチュアルケアに携わる人材の養成を通して、日本におけるグリーフケアの理解・啓発を行い、グリーフを抱える「悲嘆者」がケアされる健全な社会の構築に貢献する事を目的に研究教育活動を行っている。

 

<制度運営>

一般財団法人 冠婚葬祭文化振興財団
〒105-0003 東京都港区西新橋1-18-12 COMS虎ノ門4F
Tel:03-6273-3930  Fax:03-6273-3935