第2回絵画コンクール審査結果発表

第2回「わたしのしたい結婚式」「思い出に残っている日本のぎしき」絵画コンクール

(一財)冠婚葬祭文化振興財団では昨年に引き続き「第2回目の絵画コンクール」を開催致しました。公募に際しましては、全国の小学生の皆様から総数690点ものご応募を頂き誠にありがとうございました。
厳正なる審査の結果、優秀賞、入選、佳作の各賞を選考し、入賞の方々には賞品として図書カードを、またご応募頂いた全員のご自身の作品が印刷された賞状と作品集(全作品を取りまとめたCD-R)、カラーペンセットを贈呈いたしました。
また、コンクールの開催に際しては、会員互助会各社のご協力をいただき、たくさんの応募を頂くことができました。
あらためてご協力に感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

一般財団法人 冠婚葬祭文化振興財団

概要

1. テ ー マ:「わたしのしたい結婚式」、「思い出に残っている日本のぎしき」
2. 募集期間:2018(平成30)年11月1日(木)~2019(平成31)年1月末日
3. 応募総数:690点
4. 各 賞:
■優秀賞6名(1~2年生の部、3~4年生の部、5~6年生の部各2名)
(副賞:図書カード10,000円)
■入選10名
(副賞:図書カード5,000円)
■佳作20名
(副賞:図書カード3,000円)
■参加記念品:各応募者自身の作品が印刷された賞状、作品集(CD-R)、
カラーペンセット(応募者全員)

 

絵画コンクールの総評

益田祐美子
映像・コンテンツプロデューサー

昨年に比べ、作品数も多くなりレベルも上がってきている気がしました。特に、1、2年生の低学年の作品は、お宮参りやこいのぼり、ひな祭り、金魚すくい、花火大会、お年玉、七夕など、実際に自分が体験した思い出(記憶)を、自分が感じるままにのびのびと楽しみながら描いている様子がうかがえます。優秀賞を受賞した作品は、こいのぼりを見ている後ろ姿を描き、遠近感を出しながら色彩鮮やかに、細かな線の処理も丁寧に描かれており、心に残りました。
学年が上がるにつれて、その無邪気さがより繊細で緻密な表現に代わっていましたが、アニメ的な要素や、絵の中に文字を入れて説明している作品は、入賞作品の選定からは外させてもらいました。
「残したい日本の儀式」で印象に残ったのは、秋田のナマハゲが踊っている絵、大人と子供でお神輿を担ぐ動きのある絵、盆踊りの浴衣を着て自慢げにしている絵、灯篭流しをしっとり見つめている絵など、その子の生まれた地域や家族構成、生活環境などが垣間見え、どの作品も愛おしく感じました。
「私のしたい結婚式」の絵は、親族の結婚式に参列した記憶をもとに描いているもの大半で、昨年見られたような、水中結婚式や、宇宙での結婚式など奇抜なものはなくなり、より現実的で小規模な遊園地結婚式のような構図が目立ちました。
応募作品は、どれも甲乙つけがたく審査に苦労しましたが、優秀作品には、大人の感情がはいらない、こどもの感性で、夢中になって空想と現実を見ながら描いている色彩豊かな作品、一生懸命が感じられる作品が選ばれていると思います。

一条真也
作家・上智大学客員教授

2019年4月末をもって平成が終わり、新しい時代がスタートしました。国の宝である子どもたちが新時代にどのような未来像を描くのか。「私のしたい結婚式」には、子どもたちのキラキラの未来がまぶしいくらいに表現されていました。
「残したい日本の儀式」では、七五三や成人式、年中行事や地域の祭りなどがカラフルに描かれていました。じつは、わたしも子どもの頃から絵を描くことが大好きで、小学生の頃に「茶器」を描いたことがあります。シンプルな茶器の中に「わび」「さび」を感じますが、何よりも茶器とは「かたち」そのものです。水や茶は形がなく不安定です。それを容れるものが器です。水と茶は「こころ」です。「こころ」も形がなくて不安定です。ですから、「かたち」に容れる必要があるのです。
その「かたち」には別名があります。「儀式」です。茶道とはまさに儀式文化であり、「かたち」の文化です。人間の「こころ」は、どこの国でも、いつの時代でも不安定です。だから、安定するための「かたち」すなわち儀式が必要なのです。
日本全国の子どもたちから寄せられた膨大な数の絵を眺めながら、「この子たちがいれば、日本は大丈夫だ!」と思いました。多くのご応募、本当にありがとうございました。