〇テーマ:
子どもたちの就労体験・創作活動とファーマーズフェスへの参画
〇概要:
家庭の事情から10代後半で就労しなくてはならない子供に対して、地域主産業である農業や接客業の体験を通じて就労に必要なスキルを身につけ、就労への意欲や働く喜びを体得する活動を実施した。
- ・5月12日
- 第1回実行委員会:開催日程の決定 役割分担 参加者6名
第1回子ども実行委員会:露店・展示・プログラム計画 参加者4名 - ・6月15日
- 第2回実行委員会:準備進行具合の確認等 参加者4名
第2回子ども実行委員会:役割分担・各計画作り 参加者5名 - ・7月20日
- 第3回実行委員会:準備進行具合の確認 広報開始 参加者6名
第3回子ども実行委員会:準備進行具合の確認 広報開始 参加者6名 - ・8月11・18・25日
- ファーマーズフェス開催 参加者24名 来場者150名程度
11・18日は大崎市岩出山の真山直売所にて
25日は仙台市青葉区住吉台にて音楽教室13回開催 参加者数40名
ギター・ベース・ドラム・カホン等の打楽器・エレクトーン等の楽器から、参加者が好きなものを選び、演奏法を講師が指導する形で実施した。希望者はバンドを組み、ステージ発表も行った。
- もの作り教室5回開催
- 参加者数 28名
紙細工・ちりめん細工・木工教室を開催した。教室参加後、希望者には個別に制作指導を継続した。その作品の一部はファーマーズフェスで販売した。
- 農作業体験14回開催
- 参加者数 52名
当団体の農地や、近隣農家において、ファーマーズフェスで販売する野菜などの栽培・収穫・出荷作業、ニワトリ小屋の製作と飼育等の体験活動を行った。
〇結果と考察
本事業で農作物の生産や販売に関わったことで、興味関心と自信を抱き、接客業のアルバイトをはじめ、現在も継続できている子どもがいるなど、本事業に参加することで、就労に対するスキルやコミュニケーション能力の向上、意欲や自信の回復などがみられた。
特に意欲の回復の効果は大きく、就労チャレンジや就労練習、また高校卒業程度認定資格取得など学びなおしにも取り組める子どもが増え、その子どもたちの変化が、別の子どもにも好影響を与えるなど、よい循環が生まれてきている。
身近な生活する地域への関心が高まり、東京や仙台などの都会にのみ向きがちだった仕事や将来のイメージが、地元で働き生活していくイメージも持てるようになってきた。実際に地域にアパートを借りて、単身生活をスタートさせた子どももいる。
繁忙時に近隣農家への作業手伝いを続けている子どももおり、顔の見える関係ができてきたことで、地域においても、当団体を利用するような子どもたちへの理解が広がっている。子どもたちにとっては、ホーム内部だけでなく、同世代だけでもない人間関係の多様さが、生活の安定に寄与しているように思われる。