〇テーマ:
「外国人の子ども」×「発達障がい」支援プロジェクト
〇概要:
外国にルーツがあり、発達障がいを持つ子どもの支援者に対する専門的な研修の機会はほとんど実施されておらず、その支援者を育てていく研修が求められており、こうした研修の機会を求める多種多様な所属・機関の方が意欲的に参加した。
その支援に携わる各機関が課題を把握するための共通の基準書作成の検討及び、外国人・発達障がい関係の支援者、研究者等コアメンバーによる学習会を目的とした「専門家勉強会」の実施。そして、子どもの現場と課題の把握を誤ることにより当事者に必要な支援とならない現状があるため、課題を把握するための力、「アセスメント」に特化した「支援者研修」を3回の連続で実施した。
〇実施内容:
- 平成30年
- 9月30日
- 第1回専門家勉強会
(テーマ:外国ルーツで発達障がいの子どもの現場の支援と日本の政策・制度の現状) - 10月21日
- 第1回支援者研修 参加者 12名
- 12月9日
- 第2回支援者研修 参加者 12名
- 平成31年
- 2月11日
- 第2回専門家勉強会
(テーマ:外国ルーツで発達障がいの子どものアセスメントについての検討) - 2月17日
- 第3回支援者研修 参加者 9名
- 3月10日
- 第3回専門家勉強会(テーマ:外国ルーツで発達障がいの子どものアセスメントについての検討)
- 3月17日
- 成果報告会:3回の研修内容を振り返り、実際に学校現場で子どもたちの困り感を把握し、支援に活かしていくか、支援者として陥りがちなことについて、現場で支援に携わる方にお話いただいた。
参加者 24名
〇事業の効果:
- 多様な研修参加者の所属機関を知ることにもなり、参加者自身が地域のリソースを知る機会をつくることができた。
- 直接支援にあたる地域や学校の方もいれば、地域の子育て支援団体で外国にルーツがある子どもへの対応をこれから考えていきたいという方も参加した。多職種・多機関の人々が出会い、情報交換し、互いに学び合う機会となった。専門性や地域を超えて、支援に携わる人同士の関わりが子どもたちの支援につながっていくケースは多くあるため、長期的な支援環境づくりにつながった。
- 参加者が自らの所属組織をイメージして、研修後も活用していける内容を目指したことで、今後も実施してほしいという声が多く聞かれ、今後の支援者研修のモデルをつくることができた。
- 外国にルーツがある発達障がいの子どもを受け入れる教育・福祉機関・行政が配慮すべき点、視点についての共通の基準書はないのが現状であるため、専門家勉強会で検討し、実際に現場で活かせる配慮をまとめた資料を作成することができた。